UNSTOPPABLE

僕は音楽が好きだ。小学生のころは全然音楽には興味がなくて、おにごっことかテレビゲームとかがたのしくてしょうがなかった少年だったが、中2か中3ごろに友達にCDを貸してもらったのをきっかけに音楽をきくようになった。そのころはお金もなかったしビートルズドラゴンアッシュのアルバムを延々とリピートしてきいていた。高校生のころになると、テレビっ子だった僕はあまりテレビを見なくなってラジオばかりきいていた。ラジオをきいて、おわったら音楽をきいていた。そのとき音楽は僕にとって本当に楽しくてしょうがなかった。ジャンルに関わらずどんな音楽でもかっこよかった。ところが、音楽をききはじめて6、7年経った今、音楽に対する感情が変わってしまった。まずツタヤにいってCDを借りてくる。そして家に帰ると、パソコンにデータを入れ、コンポでMDに録音する。そして1回通してきくともう僕の中で「完了」なのである。もちろんCDを借りてくる前はあのアルバムがききたいと心底おもって借りてくるのだが、この一連の作業を終えると満足してしまう。なんなんだ、こりゃ。その音楽自体はもうどうでもいいのか。結局、音楽を消費したいだけか。そんなことをしはじめたらキリがないよ。そういえば服に対してもそうだ。中学生や高校生のころは新しい服を買うと興奮して仕方がなかったが、今は買ったところで満足。どんなに欲しいとおもっていた服も買ってしまうと、もう済んだことなのだ。あーいやだよこんな自分は。意味ないじゃん。それ。なんなんだよ。つまんない大人代表か。ダサイ大人か。でも、もしかしたらもう一度いろいろききなおして感想を書いているうちにまた興奮してしょうがなかったころに戻れるかもしれない。もし戻れなかったら日本全国の中学校や高校に乗り込んで「音楽を死ぬほどきけ!」と言いに回るしかない。